絵を本格的に描き始めた切っ掛け
         
安藤 謙一
 私が絵を本格的に描き始めた切っ掛けは、実はあまりにも人間の本能的な事からでした。それは、6年前の福祉作業所の旅行の女性ボランティアに恋愛感情を抱き始めたころからです。私は言語障害があるために、特に初対面の人には、私の言葉があまり理解できないのでたとえ初対面の女性に、一眼惚れをしても、言葉の壁が有るため、コミニュケ−ションがうまく行かないために、私の価値観や意見が理解さでず、表面上、みにくい姿を、しているので、精神薄弱者と誤認されてしまって、まったく子供扱いされてしまうのです。
 そのため私は、言葉の壁を、取り除くために、集団で会える機会を、利用して時間  をかけて、相手の彼女に無理なく、私の言葉になれるように、私の方が努力 してやって、初めて、本当の心の交流ができるだろうと、私は、考えて、時際 何度か、試みてみましたが、なかなかうちとけてコミニュケ−ションがうまく行くように成りませんでした。これで、私は何とかうちとけてコミニュケ−ションをとれるようになり、健常者の男性と同じような扱いに欲しいかった。私は彼女の気持ちを私の方へ少しでも引く為に、彼女の顔を描いた事からでした。
その結果、私の思惑以上の反応を示し、とても喜んでくれた、その事と、ちょうどその年は国際障害者10年の最終年に当たり、NHKで障害者の絵の募集が行 われ、私も応募してみたくなり、彼女の為に描いた絵を詩をそえて、送って見ま した。その1ヶ月後NHKの担当者から家に電話があり、「絵は落選でしたが、あなたの詩にとっても感動しましたので、普段の生活を聞かして下さい」と言う ものでしたその二つの事があり、私の中で十年寝むっていた絵を描こうとする意欲を呼び 覚ましてくれたのでしょうか。     もどる